レオパードゲッコー|ヒョウモントカゲモドキ|ヤモリ

レオパードゲッコー|ヒョウモントカゲモドキ|ヤモリ|爬虫類|Leopard Gecko|Geckolog Herp

Leopard Geckos Care

1. ケージ

プラスティック、アクリル、ガラス製のケージで蓋が固定できるものであれば大抵どのようなものでも構いませんが、ケージ全体が長時間にわたり高湿度にならないために、蓋には適度に通気口があるものを選びます。高さはそれほど必要ではありませんがオブジェクトがあればよく登り、立体行動をしますので脱走防止のために蓋はしっかりと固定できる必要があります。

ケージ1つにつき1匹の単独飼育が基本です。大きなケージは必要なく、幅20cm-奥40cm-高20cmを大体の目安としてご用意ください。より大きいケージを用意できる場合はもちろんそれをご利用いただけます。複数の雄を1つのケージに一緒にすることは避けてください。一緒にした場合は争いが生じ、ヤモリが深刻な怪我を負う可能性があります。若い場合や雌同士の場合にはその限りではありません。

ケージの設置場所には後述の保温と照明の観点から日光を避けて通気性のある場所を選びます。

2. 床材

キッチンペーパーをお奨めしています。その他の選択肢として、鑑賞面の考慮から砂を敷きたいと考えることができますが、この場合十分な注意が必要です。レオパードゲッコーは捕食のとき誤って砂を一緒に飲み込み、砂が体内から排出されずに蓄積していくことがあります。発見が遅れ重症の場合はこれが原因で死に至ることがあります。特にベビーやヤング(目安として生後1年未満)のときはそのリスクが高いため砂の使用は避けてください。

それでも砂を選択する場合は、ヤモリにとって有害な菌や物質が含まれている可能性があるため、自然から採取したものは使わないでください。専用メーカーから爬虫類用に販売されている砂がありその中からカラーや粒度を選ぶことができます。前述の理由から粒度が中〜大のものは避けた方が無難です。床材は暗い色より白色など明るい色を選択した方が生体の発色が良くなります。その点からもキッチンペーパーは良い選択といえます。

床材は糞や尿などにより汚れていきますので定期的に取り替えてください。糞や尿酸を見つけたらピンセットでつまみ、ビニール袋などに包んで廃棄します。それでも床材には尿が染み込んでいますので、蓄積されると匂いの元になります。週に一度は床材を確認してください。キッチンペーパーであれば全体を取り替えるのは簡単です。

レオパードゲッコー|ヒョウモントカゲモドキ|アダルトの飼育環境

アダルトの飼育環境:
床材としてペーパータオルを敷き、水入れとサプリメント(カルシウム及びビタミン類)は常設します。脱皮時に体を擦り付けられるようなオブジェクトを設置しておきます(左下)。

レオパードゲッコー|ヒョウモントカゲモドキ|ベビーの飼育環境

ベビーの飼育環境:
床材として全体にペーパータオルを敷き、より高い湿度を必要とするためタッパ等に一度水で湿らせて固く絞った水苔を敷きます。タッパごとケージに設置しますが乾き過ぎないように1日2回ほど軽く霧吹きをします。隠れるためのシェルターを設置した方が生体は落ち着きます。水とサプリメントは常設しますが小さいもので構いません(右下)。

 

3. 保温

レオパードゲッコーは比較的丈夫な種で、ある程度低温にも高温にも耐えることができます。そのため季節による多少の変動は問題ないことが多いですが、より発色に優れ健康的な状態で飼育するためには安定した温度を提供することが大切です。保温器具はパネルヒーターを使いケージの床面積1/3〜1/2をあてるように下に敷きます。これにより生じるケージ内のホットゾーンとクールゾーンをヤモリが選んで行き来できるようにします。ホットゾーンは30℃〜32℃、クールゾーンは26℃〜28℃になるように温度を調整します。温度を計測する際は床温度ではなく気温(空中の温度)を計測するようにしてください。

4. 照明

レオパードゲッコーは夜行性です。昼間は暗い所に隠れて安息を得ようとします(ケージ設置場所が明るい場合にはケージ内にシェルターを設置すると良いでしょう)。レオパードゲッコーは紫外線を必要としないため照明器具は不要です。特にアルビノ品種は黒色素欠乏のため瞳孔は光に非常に敏感です。明るい環境はストレスとなり瞼を閉じてしまいます。

5. 給水

レオパードゲッコーは乾燥に強い種で直接摂取する水量は僅かですが、それでも水は常に必要不可欠です。水入れを常設し2〜3日おきに新鮮な水に取り替えるようにします。水入れは手入れし易く、安定した形状と重さがあり、簡単に倒されることのないものを選びます。毎日水入れ付近に霧吹きをすると水入れから直接給水する姿がみられなくても、これらの露を舐めて給水する姿をみられるかもしれません。

6. 給餌

レオパードゲッコーは昆虫食です。飼育下でよく使われるものには、ヨーロッパイエコオロギ、フタホシコオロギ、ミルワーム、ジャイアントミルワーム、ハニーワーム、ピンクマウスがあります。これらは生きているものの他に冷凍品や缶詰に加工されたものを使うこともできます。また粉末状の人工飼料の開発も進められており一般販売されています。

入手や管理のし易さから、一般的にはコオロギまたはミルワームのいずれかを使います。ミルワームはリンが多く含まれている割にカルシウムが少ないという問題が指摘されており、日本ではコオロギを用いるのが一般的ですが、アメリカのトップブリーダーはミルワームを選択する傾向があります(e.g., Ron Tremper, Steve Sykes, Matt Baronak)。ミルワームを選択する場合、購入したミルワームに栄養価の高い餌(元々入っているふすまを捨て、コオロギの餌、ひよこの餌、スライスしたジャガイモ、にんじん等)を少なくとも利用の24時間前に与えて餌自体に栄養と水分を蓄えさせる必要があります。これはガットローディングと呼ばれる手法でミルワームの利用には不可欠です。

ミルワームとジャイアントミルワームは別種であり、私たちはジャイアントミルワームについて与え方を言及していないことに注意してください。私たちはミルワームを安全に使用することができると考えていますが、一方でジャイアントミルワームを扱いません。

餌の与え方は二通りあります。ピンセットで一つずつ与えるか、ケージ内に放虫するかです。前者の場合ピンセットの先端で飛びついてくるヤモリが怪我をしないように注意が必要です。なるべく安全なピンセットを用いるとよいでしょう。またピンセットを挟んでいる力を抜いて先端が開いたときに、ヤモリの顎に無理な力が加わらないように注意してください。後者でコオロギを使う場合、ケージ内を徘徊するコオロギはヤモリの体を噛むことがあるため注意が必要です。

ベビーまたはヤングには、頭の半分の大きさを目処にコオロギなら2〜5匹を与えます。ミルワームなら若い小さいものを選んで10匹程度与えます。目安として1.5ヶ月齢で15gほどに成長すれば成長した大きいミルワームを与えることができます。著しく成長するこの時期は毎日与えることを基本としますが、ときどき休ませて様子をみると良いでしょう。この時期は食欲に任せて与えることができます。

生後半年ほどでサブアダルトになります。コオロギなら最大サイズのものを2〜5匹与えます。ミルワームならよく育ったものを選んで10〜20匹与えます。毎日与える必要はなく週に2〜3度ほど与えます。

12ヶ月経ちアダルトになると、健全な個体であれば週に1~2度の食事で問題ありません。この頃には個体に応じた適正体重がみえてくるため、状態をみながら餌の量を調整すると良いでしょう。

いずれの餌を使う場合においても、ビタミン、カルシウム、ミネラルを補うためにMiner-Allなどのサプリメントを餌に振りかけて付着させてから与えるようにします。これはダスティングと呼ばれる手法です。

Miner-AllにはビタミンD3入りのタイプIとD3なしのタイプOがあります。ビタミンD3はカルシウムを吸収するために必要な栄養素です。昼行性の爬虫類は紫外線を浴びて体内でビタミンD3を生成することができます。さらに添加剤によりビタミンD3を与えると過剰摂取となり、深刻な成長阻害要因となる場合があるため、ビタミンD3なしのタイプOは主に普段から紫外線を浴びている昼行性爬虫類に適しています。

レオパードゲッコーは前述の通り夜行性のため、捕食によりビタミンD3を摂取する必要があり、飼育下ではそれが不足してしまうため、ビタミンD3が含まれているものを使用します。

ダストによってカルシウムを十分に提供していれば問題ありませんが、そうでない場合(ダストでは主にビタミンを中心に補っている場合)には、ケージ内にカルシウム剤を入れた容器を設置しておきます。意外なことにレオパードゲッコーはカルシウムが不足していると自らカルシウム剤を食べ始めます。

カルシウム剤にはビタミンD3が含まれているものと含まれていないものがあります。もしダストでビタミンD3を与えている場合、過剰摂取にならないためにカルシウムにはビタミンD3なしを選択することができます。逆にダストでビタミンD3を控えている場合はビタミンD3を含むカルシウムを設置することができます。

Appendix.

ヒョウモントカゲモドキ飼育説明書 : Leopard Gecko Care Sheet (PDF)